ポジティブ、ネガティブ、皆さんの性格はどちらですか?
わたしは度がつくぐらいのネガティブです。小さなことでも延々とくよくよするし、ちょっとした失敗もこの世の終わりみたいに悩みます。
これまで書いた投稿にも数回話題に挙げてきましたが、私は数年前に現代医学において難病と位置付けられる病気になりました。
今でこそ前向きになりましたが、発症してから2年ほどは身体もだけでなく、心も本当に辛かった。
「なんでわたしが?」から始まり、「自分の将来は?」とか、「こんな辛い目に合うような罰当たりなことをしたか?」とか…
朝から晩まで年がら年中落ち込んで不安を抱え、頭も心も完全に病気に支配された状態でしたね。
目はうつろ、四六時中泣いて落ち込み、常にネガティヴの海に浸かって外の声が全く入ってこない。今考えると完全にうつ状態です。
そんなわたしを見て、家族や知人、お医者さんは言うんです。
「もっと前向きにならなきゃダメだ」って。
もしこれを今読んでいるみなさんがネガティヴ思考の持ち主ならわかって頂けるかと思いますが、できるものならポジティブに思考を持ちたいんですよ。わたしだって。
はい、前向きに考えよう!と思ったからなれるものじゃないし、ネガティブな人は自分がネガティヴでいる事を良いと思っているわけではないんです。これは声を大にして言いたい。シリアスリー!
性格は気の持ちようでどうこうなるものではないのです。
おっと、愚痴?が熱っぽくなりましたが、そんな私も2年の時を経てだいぶ明るく、前向きになりました。
というか、くよくよとした気持ちがわかないように身体を改善しましたというのが正しいかな?
家族や友人、お医者さんは見違えるように明るくなった私を見て「JADEってこんな風に笑う子だったんだねー」と言います。
しかし、こうなるまでには努力と失敗の連続でした。
このポストでは”JADE流ポジティブの手に入れ方”をご紹介します。
今くよくよする自分で悩まれている方はもちろん、家族が落ち込んでいるとか、大事な人のネガティブな心境が理解できないで困っている方沢山おられるかと思います。
わたしの経験がわずかでも解決のヒントになればと思い、投稿させていただきます。
この記事のもくじ
1 啓発本の類や人からのアドバイスとは決別
落ち込み・不安…クヨクヨのマックスだった頃のわたしは、助けを求めてかなり多くの自己啓発的な本や引き寄せ的な本を読みました。
いいことが書いてある本は、付箋まで貼って何回も何回も繰り返し読破。
友達、医者、家族、テレビの人などわたしより元気にポジティブに生きている人のアドバイスや言葉は真剣に受け止めて、自分も同じ様に考えなきゃと努力していました。
が、さっぱり自分のものにならないどころか、逆効果。
ポジティブな言葉を飲み込めば飲み込むほど、自然と湧いてくるネガティヴ思考を更に否定するようになる始末。
不安だ…どうしよう→不安に思ったらダメなのにまた思ってしまった
辛い→つらいと考えるから辛い現実になる。考えてはいけないのに!また考えてしまった。
こうあるべきという指針が増えれば増えるほど、自分の中から自然に沸くもの全てを批判するわけです。
その頃は、なにかを考えると即座に『頭の中の添削者』が現れて、本で読んだり人からされたアドバイス通りの思考ができない自分をビシビシ叩く様な感じになってました。
あの頃の私は、24時間のほとんどの時間を自己否定と不安、恐怖、落ち込みのエンドレスループに費やしていました。
アドバイスや向上を促す様な啓発本は、潜在的に聞き手や読み手を否定するという側面をもつのです。
人によってではありますが、こうしたら?という提案はその人の出来ていないことを指摘する凶器になるし、戒めにもなる場合もあるのです。
人の意見ややり方、指南が助けにならないと思ったら、潔く辞めてしまうのも大事だと思います。
また、ネガティブに悩む家族や友達をお持ちの方がその人と話す時は、アドバイスを会話に混ぜ込むかを慎重に考える必要があるかもしれません。
JADEはとことん自分を否定尽くした末に、自分のものにならない他人の意見とは決別しました。
2 ネガティヴは心の弱さではない。脳みその問題だと割り切る
突然ですが、心ってなんでしょう?どこにありますか?説明して指差してくださいと言われたら、みなさんはどこを指し、何と答えますか?
心=考えたり感じたりする場所?もの?
心の場所=心臓のあるあたり
をさすのが一般的ですかね?
じゃあ、科学的にに考えて心とは?心のある場所とは?と聞かれたら?
心=思考
心のある場所=脳みそ
と考えるのではないでしょうか?
少し専門的になるかもしれませんが、思考というのは脳の器質的な働きと化学反応からおこるものだそうです。
楽観的な物事の見方ができる人は脳の側坐核という部分がが活発に働き、悲観的な考え方をする人は扁桃体という場所の働きが活発だということが最近の研究で明らかになりました。
それだけでなく、性格や思考ぐせは遺伝的な要素が大きく影響しているそうです。
また、同じ刺激で引き起こされる感情や思考は、性別によっても違いがあるということも分かっています。
これだけでない、無数の要因が複雑に絡み合って個人の性格や思考ぐせが生まれてくるのです。
だから、「ポジティブに考えなきゃダメだよ」とかいうアドバイスや、俗に言う精神論と呼ばれるような「気合いだー」みたいなことは何の意味もなさない…わけではないのでしょうが、そんなことで変えられる様な単純な話ではないわけです。
わたしはある日この『心=脳』だということに注目し始めました。
きっかけは、テレビで『共感』かなんか?をテーマにした特集を見たこと。女性と男性では共感力に差があるみたいな趣旨を伝える番組だったと思います。
ボクシングで殴られる映像を見ると、男性は脳の”快楽”を感じる部分が働き、女性は”苦痛や痛み”を感じるところが活発になる、という研究結果が放映されていました。
これは構造上の違いというか、性別による脳の働きの違いなんだそうです。
それを見て「え?じゃあ、性別で脳の働きも違うのなら、男の人の考えや思考を女が同じように考えることなんてできるわけないじゃん。」と思ったんですね。
バイブルにしていた山ほどの自己啓発本の中には男性著書の本も山ほどありました。「そうか、だからいくら頑張っても本やアドバイスの通りにできなかったのか」と思ったのを今も鮮明に覚えています。
それまで自分は心が弱いからネガティヴなことを考えるのだと思って、必死に思考ぐせを変える切り口からアプローチしていました。
しかしあの瞬間、心=脳というヒントを得たわたしは、脳を改善する試みを始めました。
3 前向きを脳を生み出す栄養をとる
私の脳改革の中で初めに取り入れたのが『オーソモレキュラー療法』という食事療法。
脳の神経伝達物質生成の素となる栄養素やミネラルを、血液検査に基づきながらサプリや食事で補填していくというものです。
神経伝達物質というのは、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンや、興奮の元アドレナリン、良眠に欠かせないメラトニンなどの物質ですね。
それまで知らなかったのですが、神経伝達物質は『タンパク質』『ビタミン』『ミネラル』などが原材料になっているそうです。
パンやパスタ、スイーツなどカロリーばっかりで栄養素が少ないものばかり食べている現代人は、飽食なのに実は栄養失調。
脳の伝達物質を十分に作れるほどの栄養を摂取できていない人ばかりなんだそうです。
じゃあ、それらが十分に作り出せるほどの栄養を入れてやりましょうっていうのがオーソモレキュラーの方向性なわけです。(ざっくりすぎですが)
以前の記事「30代の白髪は本当に老化現象?栄養不良を改善したら髪の毛が真っ黒に戻ったよ」でも触れていますが、私はセロトニン生成に不可欠な『鉄分』が絶望的に不足していました。長年、まともな食事をしてこなかった上に、毎月の月経や出産などで多くの血液を失ってきたことが大きな原因です。
併せて、タンパク質やビタミン、ミネラル類もかなり不足気味。
血液検査の数値は悲惨なものでした。
でも、これはわたしに限った話ではないんです。
オーソモレキュラーの第一人者であられる溝口徹医師もその著書内で書いておられましたが、
現代人のほとんどが知らず知らずのうちに『健康な精神』を保てないほどの栄養不良になっているんだそうです。
最近はダイエットだ節約だという理由で、栄養こそが体を作る元になっているという人間の基本は忘れ去られようとしています。
栄養価の高いものをちゃんと食べるというのは、やって害になることは絶対にないわけです。
リスクは極めて低くて効果が高いとわたしは思っています。
きっと性格や思考ぐせを変えるだけでない健康的な効果が他にも得られるでしょう。
ネガティブな自分を変えたければ、まずは食べ物を変える。
これは、とにかく基本です。
なお、オーソモレキュラーの推奨する食事法は、日本人の健康的な和食とは少し違います。
個人的に賛否両論あり、今はもう療法としては実行していません。
しかし、学び得たことは沢山ありましたし、現在の食生活でその理論が活きていることは多くあります。
本気で悩んでいる方や、家族が苦しんでいて何かできることはないか?と思っていらっしゃる方は、オーソモレキュラー療法の専門家の方々が書かれた下記の著書を一読してみて損はないと思います。
4 ストレスコントロールはできるものだけでいい
ストレスは身体に良くないってみんな言いますが、ストレス無い人などいないですよね。
自分の置かれている状況は変えられないことが多々あるし、本人がいかに努力したってどうにもならないことは沢山あります。
そういうストレスは無くそうと思っても出来ないので、「ストレスを溜めないようにしなきゃ」という焦りから逆にストレスになります。(これはくよくよする人ならわかっていただけるかと思います。)
毎日好きなことだけして好きな人としか関わらず、金銭や社会的責任に一切悩みを持たないで生きていくなんて現実的に無理でしょう。
『ストレス耐性』なんて言葉をよく聞きますが、ストレス耐性も男性の方が女性より高いそうなので、脳の構造的なものが大きく関係しているはずです。
ストレスを溜めないようにする努力が返って心のストレスを溜めるので、思い切ってストレスを溜めないようにするのを諦めました。
もう、ストレスあっても仕方ないと思って、それを何かでなくそうとはしないです。
ただし、精神的なストレス以外の別のストレスは極力なくすようにしています。
精神的なストレス以外にも身体ストレス要素は沢山あります。
- 化学物質にふれること
- 栄養不良の食事
- 電磁波の影響
- 生活の乱れ
- 運動不足など
がそうですこれらは肉体的なストレスになります。
精神的ストレスが軽減出来ないとしても、こういう他のストレスが減らせればよしとすることにしました。
トータルでストレスが減ればその分脳に良い影響が出てくるはずです。
日本のヨガの第一人者の綿本彰先生が自身の著書『自律神経を整えるリラクセーション』でこんなことをおっしゃられていました。
「心のストレスを心だけで発散するのは難しい」
まさにその通りなんだと思います。
うまく消化できないときは”身体の方からアプローチする”という手段を取った方が心的なストレスも減ります。
5 くよくよしてきたら運動する
悩むより歩け これは皆さんに声を大にして伝えたい!
こう思うようになったのは、この本と出会ってから。
この本はクヨクヨネガティブ志向の方は是非読んでいただきたい一冊です。
とにかく、うつやネガティブ志向には運動が効果的だということが書かれています。
運動をテーマにした脳科学の本なのですが
- 脳は運動することで性能があがる
- 運動すると不安や落ち込みが解消される
- 脳には可塑性があり、運動によって新しい回路を作ったり傷ついた部分を修復することができる
- 加齢、病気など様々な面で運動が効果を発揮する
などといった内容が医学的・科学的根拠に裏付けられてしつこいほどに説明されています。
運動は脳の働きを良くしてくれて、傷ついた細胞も修復する最良の薬なんだそうです。
運動も食事療法と同じですがやったからリスクや後遺症があるわけではない。(膝痛めたりはしますけれども。)
例え効かなかったとしても、だから何?なわけです。
この本を読んでから、とにかく歩き、運動しました。月に60キロ歩いた時もあります。
わたし個人は、間違いなく脳が良い方向に変わってきているのを実感しています。
自然と活力が湧き、明るくなりました。
全くくよくよしないわけではないですが、あまり深く考えないような時間がめちゃくちゃ増えました。
身体も健康的に引き締まり、寝つきがよくなり、食欲も増しましたし。
自分がヨガインストラクターだからということも関係していますが、本気で運動はおススメしたいです。
悶々として苦しい時は、お気に入りのスニーカーを履いて不安や恐怖から走って逃げてしまいましょう。
6 太陽光に積極的に当たるべし
現代人は太陽光に当たらなすぎです。これ真剣な話です。
太陽光(紫外線)に当たることで、人間は体内でビタミンDを生成します。
ビタミンDはうつ病やガン、アレルギー、骨粗鬆症など多くの疾患予防に効果が関係があるビタミンです。
脳に作用し幸せホルモンセロトニンの生成を潤滑にしてくれます。
”冬うつ”なんていう言葉も、このビタミンDが関係しています。冬は日照時間が少ない上に、皆長袖長ズボンで家にこもっています。そのためビタミンDの生成量が減り、気分が落ち込みくよくよしてくるわけですね。
美白、美肌、地球温暖化による紫外線への有害視などが理由で、多くの人が日焼けを嫌がり、紫外線を浴びないようにする人々が増えている昨今。
日本人は総じてビタミンD欠乏なわけです。
本来の人間は一日中外を歩き回り、狩をして、農耕をして暮らして、常に太陽光と共に生きてきたのです。
太陽光を敵視する価値観はわずか数十年に広がったもので、長い人類の歴史から見たら短すぎる。
皮膚病の危険も示唆されていますが、だからといって過度な紫外線対策は要らないのではないでしょうか?
顔が嫌なら手足だけでもいいのです。気分が落ち込む人は一日数十分でもいいので、太陽光に当たる習慣をつけてみても損は無いと思います。
また、太陽光は人間の体内時計を調整する役割を担っています。
人間本来の体内時計は25時間なんだそうです。実際の一日24時間との差の1時間は、太陽光に当たることでリセットされます。
太陽光に当たらない生活をしている人が、宵っ張りになったり昼夜反転になるのはこのためです。
体内時計をきちんとセットする為にも、太陽光は必須というわけですね。
こんなに健康効果のある太陽光の一番いいところは、なんと言ってもタダ!ということ。当たらなきゃ勿体無いでしょう〜♡
というわけで、わたしは日照があるときは、積極的に外に出て、お茶を飲んだり本を読んだりしています。
7 瞑想の効果は科学的に立証されている
ネガティブを抑えるのに大変有効手段の一つとして着目したのが瞑想。
瞑想って宗教みたいで怪しいとお思いの方も多々いらっしゃると思います。私もヨガインストラクターのくせに瞑想は若干疑っておりました。(瞑想ヨガの中では最も重要なことなのに…。)
実は、瞑想は脳に大変良い効果があるということで、宗教的な要素は削ぎ落とした瞑想を多くの人が実践しています。
瞑想をすると、ストレスや不安を司る扁桃体という部分に変化が現れ、ストレスや不安が軽減されることが分かっています。
また、記憶や自己意識などに関係する海馬の働きが向上されることも明らかになっています。
瞑想をすることで、脳の器質的な機能が向上するのです。
瞑想は金がかからずにお手軽にできることなので、気分が落ち込む人に限らず、多くの人に試していただきたいと思っています。
ネガティブ改善以外にも、仕事の質をあげたり、ストレス解消するなど素晴らしい効果があります。
とはいえ瞑想ってどうやったらいいの?と思われるかもしれません。
今は下のような優秀な瞑想本が出ています。これらを使えば、自宅で手軽に瞑想が始められます。
私がイチオシなのは椎名慶子先生の「心が整い、日々生まれ変わる はじめての瞑想 CDブック」です。付属のCDのナレーションが優秀。溶け込むようにすっと瞑想状態に入れます。
ちなみに本来の目的とは全く異なりますが、瞑想するとそのまま寝てしまって爆睡できたりもしますので、不眠で悩まれている方も一度試されてみて欲しいです。これらを試した結果
時間はかかりましたが、前ほどくよくよすることはなくなりました。
病気も自分の一部である事を認め、さらに「治すぞ」という気持ちが湧いています。
というか、脳に良いことは身体にも良いことなので、気がついたら病気も良くなっていました。
ネガティブ思考も、病も、どちらもおなじ身体で起こっている症状なのですから、当たり前っちゃ当たり前なんですが。
心と身体は繋がっている。これは、この経験から得た一番の教訓です。
もがいてももがいても溺れていく、そんなときはいっそアプローチの切り口を変えて、身体から攻めみるのも一手です。
正直なところ、明るくなった今でも落ち込んだり泣いたりします。性根がネガティブなので仕方がない。
そんな時は、靴を履いて外に歩きに出かけたり、良質な睡眠をとったりして解消しています。
そして、無理に他人軸と同じポジティブな考え方になろうとしたりもせず、ありのままの私を受け入れるようにしています。
今の世の中、ポジティブだけが持て囃され、さもネガティブはマイナスな要素だと思われています。
でも、先述した通りネガティブな性格は器質的な要素が素になっているわけですから、本来、体型と同じように個性なわけです。
もし、ネガティブな性格が良しとされて、ポジティブな人は良くないという世界が来たらどうでしょう?
きっと、ポジティブな人は「ネガティブにならなきゃならないのに!」と思いながらも、くよくよできなくて肩身の狭い思いをするでしょう。
世の中の偏った見方にも苦しめられている部分は少しはあるはずです。
性格は個性で良し悪しなんてないんだ!
そう思えるようになったのも、脳改革の賜物です。
この開き直りはある種最大のポジティブだと思っています。
まとめ
ここまで読んでくださってありがとうございました。
ここに挙げたことは、誰でもできる当たり前のことばかりです。
もし、ここに劇的に効果のあるなにかを求めてやってきた方にとっては、なーんだ…と思われるかもしれません。期待に添えず申し訳ない。
人間の身体や心は『本来あるべき姿』になれば、ベストパフォーマンスを示せるとわたしは思っています。
”基本に立ち戻る”というやり方は、時間はかかるかもしれませんが、安全で間違いのないことです。
もし、今これを読まれている方が自分の性格や価値観に押しつぶされそうだったら、何か一つでもいいので身体に良い事をしてみてあげてください。
必ず、自分の心に返ってきます。
それは、わたしの成功談に限らず、自分の心地の良い事ならなんでも良いと思います。
丁寧に丁寧に積み重ねていけば、気付いた時には、少し明るい、楽しい世界が見えるようになるはずです。
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