Jade
美容・ダイエット効果が高いと評判のホットヨガですが、実は様々あるヨガの中では一番身体に負担をかけやすいという側面を持っています。
この記事では
「なぜホットヨガをすると気分を悪くする人がいるのか?」
その理由について詳しく解説していきます。
この記事のもくじ
ホットヨガで気分が悪くなるのは気温・湿度条件のせい
結論から先に言ってしまうと、ホットヨガが『体調不良を招きやすいヨガ』になる理由はその湿度と気温にあります。
ホットヨガは一般的に室温40度前後・湿度60%前後という高温多湿の環境の中で行うヨガです。
この暖かく(暑く?)湿った環境だからこそ汗をかきやすくなり、美容やダイエット効果が期待できます。
でも、ちょっと冷静に考えてみると…
室温40℃前後で湿度が60%の環境は真夏の酷暑の環境とそっくりですよね?
毎年熱中症で沢山の人が救急搬送されるような気候条件の中であえてヨガをする。それがホットヨガです。
体調を崩して、気分悪くなる人がいるのは言うまでもないのではないですよね。
ホットヨガで気分悪くなりやすい人はこんな人
・お年寄り
・睡眠不足が続いている人
・おなかを壊しやすい人
・更年期の女性
・ホルモンバランスが乱れている女性…など
一般的にホットヨガで体調不良を起こしやすい人はこんな方です。
簡単に言うと、どこかに不調を抱えていたり、生活のバランスやリズムが崩れている人など『自律神経の乱れがある方』や『体力が弱っている方』はホットヨガをおススメできません。
ホットヨガは自律神経に負担をかけ、バランスを狂わす可能性がある
そもそも体力が弱っていたり身体に不調がある人でなくても、ホットヨガの高温多湿の環境は身体の負担になります。
わたし達人間は環境に合わせて急激に体温を上げ下げしたりはできません。
ある程度の適応能力が備えられているため、季節の移り変わりによるゆったりとした変化や日常生活の中でのちょっとした変化には対応しています。
しかし、海外に行って急に大きな時差を体験したり、準備運動なしにプールに飛び込んだりすると身体がびっくりしてしまうように、わたしたちの身体は急激な変化に対応できないのです。
無理な環境変化を繰り返すと、わたしたちの身体の中で重要な働きを担っている”自律神経”という神経がバランスを崩してしまいます。
自律神経は体温調節したり心拍数を調整したりと、わたしたちの身体の恒常性を保つ役割を果たしている実に大切な存在です。
日本の四季の自然な温度変化とは全く異なった不自然なホットヨガ環境に出たり入ったりしていれば、わたしたちの自律神経はどんどん無理な働きを強いられて負担がかかってしまいます。
先ほど『ホットヨガで体調不良になりやすい人』として挙げた人はもともとこの自律神経が乱れていたり、その働きが弱くなっています。
健康な人でも無理な環境変化では自律神経が疲弊してしまうのに、もともと機能が弱っている人にはあまりにも過酷な状態です。
自律神経がお疲れの方や弱っている方は勿論、健常な人でも急激な環境変化に対応しきれず、いつ熱中症や体調不良になってもおかしくないのがホットヨガ環境なのです。
インストラクターの間でもホットヨガは賛否両論
話は少しわき道にそれてしまうんですが、実はホットヨガはインストラクターの間でも賛成派反対派に大きく分かれるヨガです。
わたしのインストラクター仲間でも半数以上は『ホットヨガ反対派』だったりします。
筋肉を暖めることで怪我をしにくくなるとか、発汗が促されるために老廃物が排出されるなどのメリットを念頭に置いても、ホットヨガの身体負担の方が多いと考えるインストラクターは少なくありません。
更に実はの話をすると…ホットヨガを指導しているインストラクターさんですら、この環境変化に対応しきれずに体調不良になってしまう人は少なくありません。
美容やダイエットの効果に注目が集まりホットヨガ人気が高くなればなるほど、ホットヨガの美点だけが大々的に広告されるようになりました。
ポジティブなイメージが先行する一方、ホットヨガならではの弱点についてはあまり広くは知られていないのが現状です。
合わないと思ったら無理せず常温ヨガに
繰り返しになりますが、ホットヨガはヨガの中でも身体に負担がかかりやすいヨガです。
勿論ホットヨガならではの利点もありますが、はっきり言ってとても不自然なヨガだと思います。
わたしたち日本人は太古の昔から『日本の風土気候』に合わせて文化を発展させ、自らの身体を進化させてきました。
長い時間変わらず営んできた日本人の在り方を大きく変える様な無理な環境で行うヨガです。
言ってみれば、ホットヨガで体調を崩したり気分が悪くなるのは至極当然なのです。
体調が悪くならずうまくホットヨガの恩恵だけを受けられる方は是非続けていただきたいですが、もしわずかでもホットヨガで体調が悪くなれる方は、無理にホットヨガにこだわらず常温ヨガ(普通の室温で行うヨガ)に切り替えて欲しいと思います。
常温ヨガなら無理な身体への負担はありませんし、運動と呼吸だけでじわじわと無理なく身体を暖めることができます。
発汗効果や筋肉をほぐす効果はホットヨガには劣りますが、代謝のアップや血のめぐりをよくする効果はホットヨガには差異がありません。
自律神経のバランスを乱す大きなリスクや熱中症等の急性症状になる危険性は、常温ヨガの方が圧倒的に低くなります。
まとめ:情報に惑わされず繊細な気付きをもって身体と向き合おう
ヨガを行う上でとても大切なことは『気づき』です。
自分が何者なのか?
自分が何を考えているのか?
自分が何を感じているのか?
自分の身体はどんな変化を見せているのか?
プラクティスを通して繊細な感覚で自分自身を見つめることが、ヨガの大きな目的の一つです。
ホットヨガで気分が悪くなる…これもまた一つの気付きです。
ネットや雑誌、人から聞いたことなど、わたしたちの周りにはあらゆる情報が散在しています。
先にも述べた通り、ホットヨガの利点だけを大々的に前面に出した情報は沢山あります。
情報過多になればなるほど、わたしたちは『自分から発せられるサイン』を見逃してしまいがちです。
ヨガの先生が言ったから、ネットに書いてあったから、スタジオのスタッフさんがこう言ったから…ではなく、自分の中にある感覚にフォーカスして行ってください。
ホットヨガをすることで心地よく体調が良好になれば、それはその人には正解です。
ホットヨガをすると具合が悪くなるようであれば、それはその人には不正解です。
答えは皆さんの中にしかありません。
ヨガをすることで研ぎ澄まされた直観と気づきを信じて、是非皆さんは『自分に合っていると感じること』を選んでいってくださいね。
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