わたしもヨガを初めて三年ほどでインストラクターになりたいと思い始め、四年目に差し掛かろうとするころに『全米ヨガアライアンス200時間認定講師』という資格を取りました。
この記事では
「ヨガインストラクターになるためにはどうしたらいいか?」
「ヨガインストラクターになるために必要な資格・経験」
「ヨガインストラクターに必要な資質」
こんなことをテーマに、ヨガインストラクターになるための方法について紹介していきます。
今ヨガインストラクターになりたいと思っている皆さんはよろしければ参考にしてみてください。
この記事のもくじ
なろうと思えばヨガインストラクターには誰でもなれる
ヨガインストラクターになりたい人は、今日この瞬間にヨガインストラクターになることはできます。
ヨガインストラクターを名乗るのに必ず必要な資格・経験はありません。
「わたしはヨガインストラクターです」と言ってさえしまえば、今日からあなたもヨガインストラクターになれます。
その証拠に、世の中にいっぱいいるヨガインストラクターの経歴・資格は人によって様々です。
通信教育だけで勉強した人、大手のスクールで時間をかけて資格取得した人、インドやアメリカにヨガ留学した人、2.3日で修了できる短期講座をいくつか受講しただけの人、どこのスクールにも通わずにスタジオの研修プログラムで勉強して教えている人…
どれが正解という明確な基準がないため、いい意味でも悪い意味でもインストラクターの知識量・経験量にはかなりの差があります。
優良なヨガインストラクターになるための学びが必要
ヨガインストラクターに必須の資格や経験が無いのなら、
JADE
だって全然OKなわけです。
そりゃ、そうですよね。
「ヨガをする」ということと「ヨガを教える」ということは全く別物ですから、数年ヨガに通ったところでいきなり人に教えられるスキルは身につきませんもの!
だから大体の人は「ヨガを教えるための勉強」をしにスクールに行ったり、ティーチャーズトレーニングコース(TTC)と呼ばれる養成カリキュラムに通ったり、大手ヨガスタジオに就職して研修プログラムに参加したりして指導者のスキルを学ぶ必要があります。
インストラクター養成講座
ヨガインストラクターになりたいと思われた方の中には、「ティーチャートレーニングコース」と呼ばれるインストラクターの養成講座があるのをすでにご存知かもしれません。
「ティーチャートレーニング」(TTC)はその名の通り「先生を養成するトレーニング」
短期集中型の手軽なティーチャートレーニングコースから、数百時間に渡る本格的な養成講座、大手ヨガスタジオが開講する独自の養成講座、海外での合宿養成講座、通信教育を利用して自宅で出来る養成コースなど様々なTTCがあります。
ティーチャートレーニングコースには種類も難易度もかなりの数と幅があります。
「特定のスタジオに何年以上生徒として通っていて、更に養成に入るのもテストが必要。学習時間は何百時間」なんていうかなり狭き門なTTCもあれば、一方で「誰でも一日で修了できて修了証書がもらえる」くらいの簡単でお手軽なTTCもあったり。
これだけ内容や期間に違いがあれば、勿論かかるお金だってかなりの金額幅があるのも当然な話で、、
高いものは数百万、安いものは一万円くらいでうけられるものまで本当様々。
高額で長期間になるTTCは勿論それだけ学び得ることも多いですし、安いTTCは安いなりのボリュームしかないこともあります。
とにかくほんとーうに幅がある、それがTTCの世界です。
大概のヨガインストラクターは自分の出せるお金の範囲で複数のTTCを受け、広く学びを深めています。
大枚叩いて何故何箇所ものTTCに行くのか?
その理由は、一つの養成講座を受けただけではヨガを教えるのには十分な知識が得られないからです。
インストラクターとして働くというのは想像以上に知識が必要で、人に教えているうちに必ず知識不足や経験不足という壁にぶち当たります。
より良いインストラクターになるために勉強を積み重ねていく必要があります。
また、実務経験を積むと自分が専門的に追及していきたい方向性がみえてきて、その分野の専門的な知識を仕入れるために学びに行く人もいます。
『ヨガ貧乏』なんて言葉があるくらい、インストラクターは多額のお金と時間を費やして養成コースに通う人が多いんですね。
長年ヨガの先生をやっても毎年TTCに参加するヨガインストラクターもいます。
ヨガインストラクターは常に学び続けなければならない職業と言えます。
大手ヨガスタジオに入社し、インストラクター研修を受ける
お金を払ってティーチャートレーニングコースに勉強に行く以外にも、働きながら会社の研修でインストラクターとしての勉強をするパターンの人もいます。
『LAVA』や『ロイブ』など大手のヨガスタジオでは、未経験者を採用し自社の研修でインストラクターとして養成しているところも多々あります。
わたしのインストラクター友達の1/5ぐらいがこのケースでインストラクターになった人かな?
ヨガのヨの字も知らないうちにインストラクター枠で入社し、数カ月のトレーニングを受けた後インストラクターとして働かれるそうです。
このケースの良い所はTTCの様に自分でお金を払わなくていいところ^_^
自腹で行く下手なTTCよりもずっと実践に生きるトレーニングを受けられるスタジオも沢山あります。
退職後フリーでインストラクターになる場合も大手のヨガスタジオで得た経験とスキルは自分のものとして残りますしね。
大手のスタジオで働いた経歴はフリーのインストラクターになってからもとても有利なものになります。
ヨガインストラクターに役立つ資格
ここまでお読みいただいただけでも多少想像がつくと思いますが…
ヨガインストラクターというのは個人個人で知識数や経験数が全然違うんです。
一言でヨガインストラクターといっても、めちゃくちゃ言葉の定義が広い。
だれでも今日すぐインストラクターなれてしまうからこそ、「インストラクターです」という言葉の信用性がすごく曖昧なんです。
わたしだって今こうして「ヨガインストラクターです」とブログに書いていますが、もしかするとヨガなんて精々1時間くらいしかしたことのない完全な素人かもしれないです。
じゃあ、そんな曖昧すぎる「ヨガインストラクター」という肩書をもつ人の良し悪しをどうやって測ればいいのか?
生徒さんやインストラクターを雇うスタジオはその人が「ちゃんと勉強しているインストラクターなんだ」という尺度をどこで見たらいいのか?
インストラクター自身がどうやって自分の知識や経験を証明したらいいのか?
というところが難しい問題になってきますよね?
この判断材料として使えるのが『ヨガに関する資格』なるものです。
一応ヨガのインストラクター専門の資格(?)なるものがあります。
厳密に言うと「特定の企業やスクール、財団が認定した修了証書」的なものになるので、資格と言えるかどうかはわからないところがありますけど…多分資格なのかな?
ヨガインストラクターの世界ではその人がどこで学んできて、どんな流派のヨガについて知っているのか?ということがわかる尺度として活用されています。
どれだけその資格が重要視されるかはスタジオや生徒さんの価値観に依存するところがありますが、それでも全く持たないよりはあった方が何倍もインストラクターの信用性が上がるものです。
未経験採用の新人インストラクターとして大手のヨガスタジオで働くのでなく、
「フリーインストラクターとしてクラスを開催したい」
「スポーツクラブでヨガを教えたい」
「研修がないスタジオに入って働きたい」
みたいな形でインストラクターを目指したい方は、何らかの資格を取りに行き勉強した方が実現する可能性が上がると思います。(絶対とは言えないけど)
全米ヨガアライアンス認定講師(RYT)
ヨガの資格の中では最もポピュラーなのが『全米ヨガアライアンス認定講師(RYT)』
全米ヨガアライアンスとは世界で最も知られているヨガの非営利財団で、RYTはヨガ資格の中でも最も認知度が高いんじゃないでしょうか?
ちなみに厳密に言うと、RYTというのは『全米ヨガアライアンスという財団が認定する一定レベルの訓練を修了したヨガイントラクター』という意味。
全米ヨガアライアンスが認定したスクールで財団が定めるレベルのカリキュラムを学び修了すると、この『RYT』として登録することができます。
RYTは世界70ヶ国で通用するヨガインストラクターの資格?肩書で、ある一定のレベルのトレーニングを受けてきたインストラクターとしての指標になります。
ちなみにRYTにもいくつか種類があり、
- RYT200…全米ヨガアライアンス200時間認定講師(指導経験無しから取得可能・認定校で指定のカリキュラムを200時間受講し修了すれば取得できる。
- RYT500…全米ヨガアライアンス500時間認定講師(認定校で指定のカリキュラムを500時間履修し修了するか、RYT200認定講師が認定校で定められる300時間のトレーニングを追加受講後にインストラクターとして100時間以上の指導経験を積めば取得できる)
- ERYT200…全米ヨガアライアンス認定200時間上級講師(RYT200の指導者育成コースを担当できるライセンス)
- ERYT500…全米ヨガアライアンス認定500時間上級講師(RYT500の指導者育成コースを担当できるライセンス)
- RCYT…全米ヨガアライアンス認定キッズヨガ(キッズヨガの認定講師)
- RPYT…全米ヨガアライアンス認定マタニティヨガ(マタニティヨガの認定講師)
計六種類のインストラクター資格があります。
今回のテーマは「インストラクターになるためにはどうしたらいいのか?」ということなので、初めてインストラクター資格を取得する方にポピュラーな『RYT200』についてだけ詳しく解説させていただこうかな?他は申し訳ないですが割愛させてください。
RYT200とは?
RYT200は恐らくヨガの講師を目指したいと思われている方なら殆どが耳にしたことのあるインストラクター資格ではないでしょうか?
全米ヨガアライアンスの認定校で特定のカリキュラムを200時間受講し修了すると取得できます。
近年は日本にもRYT200認定校が増えてきたため、日本で一番取りやすいヨガの国際資格になりつつあります。
修了すれば指導経験が無くても認定講師として登録することが可能ということもあり、ヨガインストラクターの中では取得している人がかなり多いです。
カリキュラム時間の指定があるものの流派や内容には細かい規定がないため、様々な流派のヨガスクールで取得が可能です。
また資格取得までの時間もスクールそれぞれで、最短では1カ月、長いと半年や一年近くかかるところもあります。
ちなみにわたしはアヌサラヨガ流派のスクールで半年くらいかけて取得しました。
わりと取りやすい資格ですので、ヨガインストラクターを目指したい方は取得しておくといいと思います。
RYT200が取得できるおすすめ認定校
RYT200取得を目指す方にいくつかのおすすめ認定校を紹介させて頂こうと思います。
短期集中型・業界最大手・世界的に有名なヨガブランドのスクールなど個性あるスクールをいくつか集めてみました。
<アミーダヨガアカデミー>
最短1カ月でRYT200が取得可能なヨガスクール『アミーダアカデミー』
短期集中合宿型のスクールで、ひと月スクールに滞在し合宿で資格取得を目指します。
短期集中で現実世界から離れ、本気で資格取得を目指したい方にフィットするスクールです。
基本料金の中には『養成の費用』の他に『宿泊費』と『滞在中の昼食代』が含まれているので、受講料以外に大きなお金がかからないというのがメリット。
長期のトレーニングが快適に過ごせる専門の合宿所を備えており、滞在中は全員に完全個室が提供されます。
画像引用元:https://www.ami-ida-school.com/
共同生活ストレスを感じないで過ごせるようにというスクールからの配慮が嬉しいですね。
レッスンスタジオ、座学専門教室など、がっつり集中して勉強ができる施設環境が整っているのもすばらしい。
画像引用元:https://www.ami-ida-school.com/
指導法、ヨガ哲学、アーサナの実戦練習など基本的な学習内容の他、ヨガを行う上で大切な食事法など生活に密着した学びも得ることが出来るのがこのスクール独自のカリキュラム色です。
\公式サイトリンク/
<アンダーザライトヨガスクール>
数多くの有名ヨガ講師を輩出してきた業界最大手スクール『アンダーザライト』
聞いたことが無い人はほとんどいないのではないか?という位ポピュラーで、卒業生はヨガ業界の第一線で活躍されているインストラクターさんばかり。
RYT200の資格取得人数は日本一とも言われています。日本にあるRYT200の認定校の中では間違いなく実績があり、TTCのカリキュラム構成や質はダントツでレベルが高いです。
近年日本の認定校が急激に増えたため、質の低い認定校の存在を疑問視する人も多いRYT200。お金を払って行けば誰でも取れる、みたいな感じになりつつあるとも言われているRYT200ですが、アンダーザライトの養成の厳しさは業界でも有名です。
『RYT200の資格取得をさせる』ことが目的なのではなく、『レベルの高いインストラクターを養成する』ことを目的としているからです。
アンダーザライトヨガスクールTTCの特記すべき特色は、前線で活躍する日本最高峰のヨガインストラクターから学べる機会があるということ。
HIKARU先生、中村尚人先生などの一流の先生が養成コースの講師として参加します。
中村尚人先生の解剖学は日本でも最高峰のヨガ解剖生理学と言われています。本物の先生から本物の解剖生理学が学べるのはこのスクールの大きなメリットと言えるでしょう。
また、コース修了後にはスクールのインストラクターとして働くチャンスを得られるオーディションも開催されます。
一流の学校で学べるだけでなく、一流のスタジオで教えるチャンスもあるというのは魅力です。
ちなみに、アンダーザライトヨガスクールでRYT200をとるのにはふた通りの形があります。
一つが半年で集中的にRYT200のカリキュラムをこなす『短期型』のスタイル。もう一つが、カリキュラムを分割して少しずつ取得していく『長期型』スタイル。
アンダーザライトのヨガインストラクター養成は参加するにあたってヨガの経験年数条件があります。先に紹介した『短期型』はヨガプラクティスの経験年数が2年ないと参加できません。
初心者の方や経験年数が2年未満の方は、後者の『長期型』で少しずつ資格取得を目指します。
経験年数の浅い方にとっては短期間で資格が取れないのが痛いところではありますが、焦らずのんびりと丁寧な学びで歩んでいけるのは長所でもあります。(短期集中でかなりあくせくと大変な思いをした経験者が語る)
初心者経験者問わずとにかく一流の場所で勉強したい人は、アンダーザライトヨガスクールがおすすめです。
アンダーザライトヨガスクールのRYT200養成コースについてより詳しく知りたい方は、下記リンクの公式ページリンクからチェックしてみてください。
\公式サイトリンク/
<ヨガワークスティーチャートレーニングコース>
ヨガグッズで有名な世界的ヨガブランド『yogaworks』で開催されているティーチャートレーニングコース。
アイアンガーヨガ・アシュタンガヨガ・クリシュナマチャリア系ヨガの教えを融合して発展した世界レベルのインストラクター養成コースです。
同TTCの卒業生の中には、kathryn budigの様な世界レベルで活躍する人気インストラクターの名も。
長い伝統を持つ『yogaworks』のTTCもまたレベルが高く厳しいことで知られています。
プラクティスも座学もとても質が高いので、卒業するころには身体も知識も大きく成長できるでしょう。
『yogaworks』のTTCで指導する講師陣は国内外問わず一流の先生ばかり。日本のみならず世界中のヨガワークスTTCでインストラクターを養成している方々です。
国際水準の学びを体験したインストラクターになれるのがこの『yogaworks』のTTCです。
ここまで聞くとかなり敷居が高いように聞こえますが、『yogaworks』のRYT200TTCは初心者からOK!
また、事情により参加できないクラスの補填カリキュラム等も用意するなど、受講者に優しいフレキシブルな対応をしています。
TTC期間は最短4週間~最長20週間とかなり幅広く用意されているので、自分の生活スタイルに合わせて無理なく資格取得が目指せます。
世界の学びを体験したい人は『yogaworks』のトレーニングコースがおススメです。
\公式サイトリンク/
<リラヨガ・インスティテュート>
日本のヨガ界の第一人者である『乳井 真介』氏監修の指導者養成プログラム。
世界各国で数多くのTTCに参加してきた乳井氏が生み出した独自の養成カリキュラムでは、ヨガアーサナ、ヨガ哲学、解剖学、呼吸法、瞑想法、食事法、アーユルヴェーダ、指導理論、指導技術などヨガの叡智と神髄をとことん学ぶことができます。
特に注目したいのがリラヨガインスティテュートの『解剖学』
リラヨガの解剖生理学は理学療法士が監修しているので、実際の臨床現場で使われている最新の特殊メソッドを学ぶことが出来ます。
ティーチャートレーニングコースでは広く様々なことを学びますが、実際ヨガインストラクターとして働く上で最も重要になってくる知識は『解剖生理学』と『ティーチング技能』です。教えていく上でどうしても知識不足に悩むのがこの二分野。
わたしのちっぽけな経験上実感したのは、TTCは出来るだけ『解剖生理学』と『ティーチング技能』の学びが深く厚い場所を選ぶべきだということ。勿論、RYT200だけでは十分な学習とは言えませんが、それでもスクールによってここの学びの厚さが全然違うのは事実です。
どうせ時間とお金をかけるなら、解剖生理学とティーチング技能のカリキュラムの充実したRYT200を受けられるのをおススメしたいです。
そういう意味でこの『リラヨガ・インスティテュート』をおススメスクールとして紹介させていただきました。
ちなみに、リラヨガのTTCはカリキュラムを大きく三つに分けて、それぞれのセクションを履修修了していくと最終的にRYT200がとれるという『ステップアップ方式』を採用しています。
「今年は一つ、来年一つ、その翌年に三つ目」みたいな感じで、自分のタイミングと金銭的な余裕に応じながら無理なく資格取得が目指せるので、他の仕事や家事等と両立しながらの資格取得が可能です。
\公式サイトリンク/
ヨガ関連財団やヨガスクールが独自に設けているティーチャートレーニングコース
RYT200以外にもヨガに関する資格は沢山あります。
これは資格というよりも履修証明に近い感じになるのかな?
ヨガスクールや特定の財団が認定する「ティーチャートレーニングコース」を卒業すると、スクール認定の履修証明がもらえます。
例えば、大手ヨガスタジオスタジオヨギーでは『陰ヨガ&機能解剖学ティーチャートレーニングコース』という40時間の単科TTCが開催されていますが、このコースを修了すると「陰ヨガ&機能解剖学ティーチャートレーニングコース修了証」という修了証書が授与されます。
この修了証書自体はRYT200の様な国際水準のインストラクター指標にはなりませんが、「スタジオヨギーの陰ヨガTTCを履修し修了したヨガインストラクター」として活動することはできます。
学び得た知識以外にこの履修証明自体がどれだけの意味を成すかは微妙な所ではあるものの、実際にご自身の経歴の一つとして紹介しアピールされているインストラクターさんもおられるので、ご自身の学習経験を表すそれなりの指標にはなるかもしれません。
ただ、数時間~数十時間で取れるTTC(スクール認定の修了書)一つだけでインストラクターとして活動するのはかなり厳しい所があると思うのはわたしの個人的な意見です。
他にスポーツインストラクターとしての資格・経験をお持ちの方なら話は別ですが、数年ヨガクラスに通って単科TTC一つ履修してヨガインストラクターとして指導するのはかなり危険が伴うと思います。
人の数だけ個性がある生徒さんの身体を、怪我させずに安全に正しく指導するというのは本当に難しい。RYT200ですら本当に基本の基本しか修習できないと感じるくらいですから。
大手スクール独自の数百時間TTCでない限り、基本的にはRYT200を取得後に知識の補填的な意味合いで短時間履修可能なスクール独自TTCを受けていくのが一般的かと思います。
ヨガというフィールドにいなかった方が一からヨガインストラクターの勉強を始めていくのであれば、入門としてはRYT200が一番最短で基礎を学べる方法だといえるんじゃないかな?というのがわたしの意見ですね。
ヨガに関わりのある分野の専門的な資格
スポーツインストラクター・整体師・鍼灸師・マッサージ師・アロマセラピスト・安全指導員等ヨガ指導に生きる別分野の資格は沢山あります。
特に整体系(柔道整復師・作業療法・鍼灸師等)の資格・知識はヨガ指導を行う上でかなりの強みになります。
先述でも似たことを書きましたが、ヨガの指導は『人体を扱う』という点でとても難しい部分があります。
生徒さんに怪我をさせないで健康的に運動をさせる責任があるので、解剖学的な分野の学びはどれだけしてもしすぎることは無いないです。
そういう意味で整体系の資格を持っている方はかなり助けになると思います。
ただ、こういう資格はヨガ資格の何倍も時間とお金がかかる上難易度が高いので、取ろうと思って簡単にとれるもんじゃないのも事実です。
割と簡単にとれてヨガに生きるものなんかの中には、アロマセラピストやボディセラピスト、カラーセラピスト等もおすすめですね。
これらの要素を取り入れたヨガクラスはそれなりの付加価値がつくと思います
資格や勉強と経験は別もの
ここまで長くお付き合いくださってありがとうございます。
恐らくこれまで読まれた方の中には、何となくわたしからにじみ出る「資格取ったら良いヨガインストラクターになれるわけじゃないんだよ~」という本心が感じ取れてしまったんではないでしょうか?
まさに、それが本音です。
「RYT200を取ったから、有名スクールに通ったから、だからインストラクターとして十分な学びができるか?」と問われたら、完全に答えはNOです。
自分自身も経験して初めて知りました。ちゃんとしたヨガインストラクターになるのは簡単ではない。
わたしはRYT200といくつかの単科TTCを履修し、身体に関する様々な知識をなるべく勉強するようにもしていますが、ヨガを教えていて「わかること」よりも「わからないこと」の方が圧倒的に多い。
やればやるほど自分の経験数や知識数の少なさばかり目につき、日々「自分は教える立場になれるだけの技量があるんだろうか?」と不安になります。
また、養成コースに通って資格を取ったからと言って、ヨガインストラクターとしての明るい未来が約束されるわけでもありません。
わたしと同じ養成に通った人の半数以上が「ヨガインストラクターとして活動していない」もしくは「活動してはいるが集客ができずに仕事として成り立たない」人ばかりです。
インストラクターの経験を積みたくてもそれが出来ないほど、ヨガインストラクターはごろごろと居てマーケットは飽和状態です。
インストラクターとして活躍するには相当の学びと、努力、工夫が必要になってきます。
人間的な魅力・自分にしかないカラーを出す
すでに飽和状態のヨガインストラクター市場の中で「売れるインストラクター」になるにはどうしたらいいでしょうか?
わたし自身ヨガインストラクターとして本気で活動していないので、あまり大きなことは言えませんが…
自分含めた周りのインストラクター仲間で芽が出ている人と芽が出ていない人の差はこんな点かな?と思うことを挙げておきますね。
- 人間的な魅力
- どこまでも学ぶ謙虚な姿勢
- 他にはない個性で攻める
- 飛び込む勇気
人間的な魅力
一にも二にも人間的な魅力がすごく大事です。
「細くてモデルみたいに綺麗なインストラクター」
「穏やかで悟りを開いているような先生」
「明るくて思いやりがある先生」
「人生を謳歌して楽しんでいる先生」
などなど人気の先生には外見・内面問わずの色々な魅力がありますよね。
「ヨガをやったらああいう風になれるんだ」的な憧れを抱かせる人は成功しています。
ティーチング技術が高い知識が豊富な先生でも、人を引き付ける魅力がイマイチ欠けてる(例えばものすごい人見知りだとか)方は芽が出ていません。
自分が勉強した知識や経験は勿論重要ですが、それを活かすには人の目を引き付ける様な魅力が必要です。
外見、雰囲気、声のトーン、笑顔…何でもいいです。自分の中に何の魅力があるかを自己分析して、そこをブラッシュアップしていってみてください。
どこまでも学ぶ謙虚な姿勢
ヨガインストラクターになったら、常に学ぶ必要があると覚悟してください。
先にも書いた通り「RYT200を取った」「スタジオの入社オーディションに受かった」はゴールではありません。スタートにも立てないくらい。
指導者になれば、常に自分の経験不足・知識不足との戦いです。
自己の向上を目指して出来る限り自分の穴を埋めていく作業が必要になります。
これは時に大変なことですが、学べば学んだだけ自分の財産になりますし、必ず自分自身にも生徒さんにも還元されていきます。
他にはない個性で攻める
インストラクターが飽和な現状の中で新たにインストラクターとしてチャンスを得ていくには、他とは違った個性的なポイントを攻めていく必要も出てくると思います。
わたしがRYT200TTCでお世話になった先生がこんなことをおっしゃっていました。
「人と同じことをしてももうヨガインストラクタービジネスはやってけない。人がやらない所を見つけて拾う必要がある」
この言葉を聞いた時は正直「そんな邪道な道でインストラクターとして成功しても嬉しくないし。」と反感を持ったんですが…
今はこの言葉のすごく納得できますね。
ただヨガっぽい喋りとテンポで、呼吸法と運動(アーサナ)を教えるだけの人なんて腐るほどいます。
昔はそれでヨガインストラクターとして集客することができたのかもしれませんけど、今はそれだけでは生徒さんを集めることができない時代になりつつあります。
先述した『人を惹きつけてやまない人間的な魅力』が余程ある人でない限りは、独自のカラーを前面に押し出していくことも大事。
ヨガウェア着用したインスタ映え写真でめちゃくちゃ人気を集めてそこから集客するとか…
ヨガの後に手作りの本格スイーツが食べられます的な「おやつヨガ」とか…笑
笑っちゃうような斬新なアイディアや個性を付加価値としてつけることも大事です。
例えばそれが自分のなりたいインストラクター像でなかったとしても、まずは自分がインストラクターとして認知されて固定客をつかむきっかけにはなるでしょう。
そこから自分の知識や経験をしっかりと提供して、奇抜な個性無しにもインストラクターとして認めてもらえるようになればいいのです。
個人的には本当はあんまりこういうやり方は好きじゃないんですけどね…。でも、そうでもしないとなかなか頭角を現すことも出来ないくらいヨガマーケットは飽和状態なんです。本当に。
飛び込む勇気
「ヨガインストラクターになりたい」と一言で言っても、その言葉の裏側にはいろいろなヨガインストラクターの形があります。
「自宅で趣味程度に教える程度でOK」
「ヨガインストラクターでご飯食べたい」
「雑誌で取り上げられるような有名インストラクターになりたい」
「好きなことを24時間したいからヨガインストラクターになりたい」などなど。
その人その人でどの程度インストラクターとして活動するかは異なってくると思いますが、どのパターンでも共通して言えるアドバイスは
「とりあえず飛び込んでみて!」
ということ。
これまで書いてきたようにインストラクターとして成功するのは簡単ではありませんし、しなきゃならない勉強も努力も沢山あります。
「なんか面倒くさそうだな…」とか「自分にはできるかな?」とか、かなり色々不安になられた方もおられるでしょう。
こういう『石橋を叩く気持ち』が生まれてくると、ヨガは職業としてなかなか手が出にくい部分があります。
頑張ったら頑張っただけの成果が出る比例形式の職業ではないからです。
そうこうしているうちにチャンスを逃す人、トライする勇気がなくて夢を叶えられない人が沢山います。
もし本当に興味があってやってみたいのならとりあえず飛び込んでみてください。
スクールに通って資格取得を目指すもよし、資格や知識があるのならクラスを開催してみるのも良し。
失敗することの方がうまく行くことよりも何倍も多いと思います。
でも、進んでみなければ反省したり次のアイディアを考えることもできません。
とにかくトライしてみてください。
成功するヨガインストラクターになるためには、思い切って飛び込む勇気の有無がかなりカギになると思います!
終わりに
ながーーーーーーーーーーーい記事にお付き合いくださり、本当にありがとうございました。
記事を読む前に抱いていた「ヨガインストラクターへの道」と、今この記事を読んだ後のイメージは同じでしたか?違ったかな?
わたしはインストラクター養成に入った頃「ここを出ればインストラクターとしての華々しい人生が待っている!」と信じて疑いませんでした。(←おばかさんすぎる)
でも、蓋を開けてみたら養成修了する(資格を取る)ことなんて思った以上に大きな意味を成さない現実にぶち当たりました。
楽しそうで輝いて見えるヨガインストラクター
自分の空いた時間にヨガを教えてお小遣いを稼げそうなインストラクター
人の健康をサポートできるヨガインストラクター
↑の様な、自分の中にあった輝かしいインストラクター像は完全に幻だと悟りましたね。ははは。
ヨガのクラスに来る人は、自分のことをインストラクターとして見て謙虚に話を聞いてくれる方ばかりではないことを知りました。
ポーズがとれる身体を持っている人ばかりではないということを知りました。
TTCで教えられた指導法で指導してもそれが理解できる人は半分くらいしかいないということを知りました。
そもそも、大切なお金を払ってまで自分のヨガクラスを受けたいと思ってくれる人はこの世の中には殆ど居ないことに気付きました。
ヨガインストラクターになるのは誰でも可能です。でも、夢見たようにヨガインストラクターして活動するのは簡単なことではないです。
結構多くのインストラクターさんがこのギャップに苦しんでるのではないかと思います。
良くも悪くもそれがヨガインストラクターの現実です。
ヨガインストラクターにしかない素晴らしい利点も沢山ありますが、ヨガインストラクターだからこその苦労や努力も沢山あります。
でも、積み重ねたものは必ず自分の糧となり輝きとなるのも本当ですので、是非皆さんも素敵なヨガインストラクターを目指して頑張ってみてくださいね(#^^#)
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