ヨガインストラクターが太っているのはダメなことなの?

ヨガインストラクターが太ってるって、ちょっとどうなのかな…?

今この記事を読まれている方は、こんな疑問を抱えてインターネットで検索をされたのではないでしょうか?

「自分が通うヨガの教室の先生がちょっと太っていた…」

「自分はヨガインストラクターになりたいけれど、体形がふくよかだからダメなんじゃないか?」

「ヨガって痩せると思っていたけどあの先生は太っている。ヨガって痩せないの?」

など、きっかけは何にせよ

ヨガインストラクター=痩せている

という図式が成り立たないことに疑問等を感じておられるのではないでしょうか?

今回の記事ではこのことについて、ヨガインストラクターの本音を書いていきます。

ちょっと哲学的な内容にもなるので、ふんわりと軽く読み進めていただけたら幸いです。

ヨガインストラクターだから痩せているというのは凝り固まった日本のイメージ

美容やダイエット目的でヨガが人気を集めている日本では、

「ヨガ=痩せる」とか「ヨガインストラクター=痩せている」

というイメージを持つ人が多いです。

はっきり言ってしまうと、これは”ハリウッドセレブ達”と”美容効果や健康効果を売りにしてヨガサービスを提供する企業”が作ったヨガへの勝手なイメージです。

日本におけるヨガイメージの歴史

そもそも今の日本でこんなにもヨガが爆発的に注目されるようになったのは、ハリウッドセレブの影響が大きいです。

昔は日本でヨガをしている人は本当に少なく、ヨガは「ヨガ道場」的な場所でひっそりと行われていました。

少しずつヨガの健康的な一面が注目されるようになり、じわじわとヨガは人々の間で広がっていったと言います。

ところが、その後ヨガへのイメージがある出来事で一気に変わりました。

日本を震撼させるような事件を起こした新興宗教でヨガが行われていたことによって、ヨガのイメージは大幅にダウン。

ヨガはむしろ怪しいものとしての印象が強くなり、人々から嫌厭されることもありました。

その後時代が変わり、近年ハリウッドのセレブ達が美容目的にヨガをするようになりました。

セレブに憧れをもった日本の女性たちがヨガの美容効果を知ることとなり、日本で美容・健康効果を謳ったヨガスタジオが続出。

今や美容健康に良い運動としてのヨガイメージが強くなり、どこの町にいってもホットヨガスタジオやヨガ教室に出くわすほどになりました。

企業が作るヨガのイメージは本来のヨガとはかけ離れている

「ヨガって何ですか?知ってますか?」

と聞かれたら、十中八九の方が「美容とか健康にいい運動・ストレッチ」と答えると思います。

けど、実はヨガって本当は「運動」でも「ストレッチ」でもありません。

ヨガの本当の意味は瞑想です。

そもそもヨガというのはインドから派生した瞑想行法のことです。

インドに行って「私ヨガしてます」と言ったら、「この人は瞑想しているんだ」と思われます。

今日本でヨガとして流行っているのは、正式には”アーサナ”と呼ばれるもの。

アーサナは”くつろいで瞑想できるタフで柔らかい身体”を作るために開発された運動です。

アーサナには健康効果や精神を落ち着ける効果があった為にそれが注目され、ヨガとして世界中で広く知れ渡るようになりました。

ここに注目した多くの企業が「健康的」「美容効果」を広告にしてヨガビジネスへの集客活動を行っているため、特に日本ではヨガの運動行法的な一面だけが突出して一般人から注目されています。

海外で日本の寿司が独自の発展を遂げているのと同じで、日本のヨガはその本来の意味やルーツとは少し離れた独自の道を歩んでいるわけです。

ヨガインストラクターの外見への固定概念、ヨガの美容効果へのイメージ、これらはすべてビジネスヨガが生み出したイメージ戦略の賜物だと言えます。

見た目がどうこうよりも知識と人間性だけど、ビジネス戦略として痩せてると得

さて、ヨガインストラクターが痩せている必要性について話を戻しますが、同業者のわたしの意見は以下の通りになります。

痩せてて美人でモデルみたいでも、人を怪我させるような知識と経験不足のヨガインストラクターじゃ何の意味も無い。

でも、集客して人を魅せるには世間が求めるインストラクター像の体型や見た目は強み。

まさにこの一言?二言?につきますね。はい。

ヨガインストラクターの一番大事な資質は体型や運動できるかの優越ではない

もしこれを読んでおられる方で、体型に自信が無くてもヨガインストラクターになりたいと思っておられる方が居たら、安心してください。

痩せてなくたってヨガインストラクターにはなれますし、ヨガインストラクターにとって一番大事なのは人間性、知識、そして経験です。

わたしも決して痩せている体型ではありません。というか、昔は痩せていたけれどここ数年ばっちりふくよかへの道を歩んでいます。

最も大切なのは思いやりと愛情の心(=人間性)であり、次いで必要になるのは知識と経験になります。

ヨガインストラクターとしての知識というのは、教え方や人間の身体、ヨガ哲学等についてであり、これは方々のインストラクター養成に参加したり、自分自身で学習することで得られます。

経験はインストラクターとしての経験を積むことは勿論、自分が生徒として人のクラスに参加することや、ヨガ修行で怪我をして思う様にヨガが出来なくなる経験などヨガに関する経験全てを積むことが大切になります。

これらは誰でもヨガを続けていけばある程度得られる経験です。

しかしながら、ヨガを教えていくに当たって一番大事な資質はその人の人間性にあるとわたしは考えています。

ヨガインストラクターは共感力、愛情、思いやりの精神が必須。

わたしの経験上、ヨガを始めたいという人は半数以上が悩みやストレス、身体の不調を抱えている人です。

そういう人がヨガに求めるのは癒しです。

傷ついた心や体を癒す時間、そして自分自身に立ち戻るのがヨガの時間です。

それは時にリラクゼーションとしての癒しであったり、心の傷の救済であったり。人によって形は違えども、ヨガに惹かれる人は心身に置いてなんらかのケアが必要な人が多い(全てではないけれど)

こういった人に必要なのは、インストラクターの肉体的な美しさや知識ではありません。

思いやり、暖かさ、やさしさ、笑顔、共感力、繊細さなどインストラクターの人間像、そしてヨガ(運動)に期待できる健康増進効果です。

さらに、人間的な資質の必要性について言及すると、思いやり、共感力、繊細さのないインストラクターは間違いなく生徒さんを怪我させます。

出来ない人の気持ちや怪我のある人の辛さ、肉体的なハンディのある人の気持ちや辛さが推測できないからです。

この想像力の欠如はヨガへの盲信を生み、型にはまった教科書通りのヨガをただ教えて、ポーズの美しさだけを追求し、無理なアジャストメントや動きを強要し、結果怪我をさせてしまう傾向にあります。(多分世の中にそういうインストラクターさんは多いと思う)

有能で素晴らしいヨガの先生はみな共通して、高い共感力と繊細な目を持っています。

これらを育むのはインストラクター自身の苦労した経験です。

自分がしんどかった分、苦しんでいる人の気持ちがわかるようになるからです。

自分の体型にコンプレックスがある方なら、肉体に対する苦痛の経験も多いはずとわたしは信じています(自分自身がそうだから)

だから、体型に自信がなくてインストラクターを目指すのを躊躇されている方がいたならば、わたしは声を大にして言いたい。

今のそのあなたの自信の無さは、必ず生徒さんに役立ちますよ。と。

自分に自信を持ってください。体型コンプレックスはあなたの糧になりますよ。

痩せていて見た目が美しいことはインストラクターとして得であることは間違いない

とはいうものの、日本のヨガは年々美人で細いインストラクターのイメージが定着しているので、ヨガビジネスをしていく上では端麗な容姿は有効に働くのは間違いないです。

わたしの恩師は全国にヨガスタジオを展開していますが、彼が採用するのは基本的に若くて美しく、痩せているTHE ヨガインストラクターばかり。

先生の見た目に惹かれて集客効果を狙うためです。

そのビジネスモデルはうまく行って、全国のスタジオにはおしゃれな生徒さんが山ほど集まってきています。

全国展開しているスタジオで働きたいインストラクターさんは、見た目もすごく大事だと思います。(見た目採用もあると思います。)

痩せていて憧れの先生に習うのは、生徒さんにとってもモチベーションにつながりますしね。

悔しい?けれど、わたしの同期で成功している(ヨガだけでご飯を食べている)ヨガインストラクターは皆痩せていておしゃれ美人ばかりです。

理論上はヨガインストラクターに容姿の制限はないですが、実際のニーズによりフィットしているのは引き締まった美しいインストラクターであるのは確かだと思います。

それでも体型にコンプレックスがある人はヨガインストラクターを目指すべき

見た目の美しさは間違いなく得になりますが、それでもわたしは体型に自信のない人こそヨガインストラクターを目指してほしいです。

自分のネガティブな経験は人助けの役に立つ

先に述べたように、自分に自信のない人は人の痛みを知っています。

容姿をののしられた経験(わたしはありますよ、これ)は、言葉がどれだけひとの心を傷つけ、曇らせるか知っています。

容姿問題に限らず、人生のあらゆる面で苦しみや自信の無さを抱えてヨガにやってくる生徒さんは多いですから、必ずコンプレックスを抱えているインストラクターの経験は生徒さんを理解するのに役に立ちます。

悩みの共有が出来る、同じ苦労を抱えていたインストラクターの経験は生徒さんにとっては時に助けになりますし、ありがたいことに心の支えになる場合もあります。

また、痩せている人は『体型がふっくらしている人の身体がどれだけ動かしにくいか?少しの無理な動きで怪我をするか?』などを実体験で理解することが出来ません。

わたし自身、昔痩せていた頃はいとも簡単に色々なポーズができて、別に苦労しないでも身体が柔らかくなりました。

しかし、今はそうはいかない。42キロだった頃に簡単に出来ていたポーズは、10キロ太った今とてつもない大仕事です。

身体が軽かったときは『ヨガのポーズが出来ない人』を努力不足だと思っていた自分が居ましたが、肉体的なハンデは必ずしも努力で乗り越えられるものばかりでないということを、自分が経験して初めて知りました。

以前のわたしではとてもでないけれど、うまく運動が出来ない人の気持ちを量り知ることはできず、恐らく何気ない一言で生徒さんを傷つけていたでしょう。

だから、色々な意味で苦しみの経験はインストラクターにとってとても重要だと思っています。

ヨガインストラクターだからこそ、出来ない苦しさを経験すべきです。

インストラクターだからこそ、コンプレックスを抱えるべきです。

それは、細く快活なインストラクターさんには逆立ちしても得られない素晴らしい財産になるはずですから。

体型が理想的でなくても自分の長所を活かせば十分活躍できる

この記事の中で、理想的なヨガインストラクター像的見た目のある人はインストラクターとして採用してもらうのに有利だという話を書きました。

これは認めたくないけれど紛れもない事実です。

しかし、じゃあそういう理想的なプロポーションや容姿を持つ人でなければ、インストラクターとしてのチャンスは無いのか?と言ったらそれは違います。

これはわたしがインストラクターの養成で習ったことですが、インストラクターとして成功(?)するために一番必要な事は

自分の長所を活かす

ということなんだそうです。

見た目の美しさやモデルの様な体型を持っている人はそれを活かしてインストラクターの道を切り開いています。

それと同じように、自分の長所を前面に押し出して売りにすることがすごく大事なんです。

この話については以前書いた記事『ヨガインストラクターになるにはどうしたらいいか?』で詳しく解説しているので割愛しますが、とにかく自分にしかない強みを洗い出していくことが不可欠です。

例えばわたしの場合、体型はアラフォーらしいちょっとふくよか系になりつつあり(涙)、顔も身長も至って平凡な見た目です。

わたしのことを見て「わたしもこの人みたいになりたい!ヨガやってみよう!」と思う方はこの世の中に一人もいないでしょう。

こんなわたしの長所は何でしょうか?

わたしは人によく『あなたは弾けるように明るい』と言われます。

『先生に会うと元気になるわ~』なんて生徒さんに言われることもあります。

確かにわたしは明るいです。

でも、それは本当のわたしの明るさではなく、小さいころから複雑な家庭環境で育ったが故に『明るく良い人の仮面』を被ることに長けているというだけです。

本当は相当根暗で、神経質で、涙もろくて、人の感情に影響を受けやすい人間です。

しかし、それでも人が私を『明るい』と判断し、更に『あなたに会うと元気が出る』と言ってくれるのであれば、それを最大限利用しようと思っています。

それがわたしの強みで、生徒さんに喜んでいただけるのであれば、、、

わたしは幼少時代に身に着けた『人の顔色をうかがって明るく振舞って場を和ませる』というスキルを惜しみなく使います。

こんな一見ネガティブな経験から生まれた自分の特性ですら、時に人にとって役立つ場面もあるのです。

どんな長所でもかまいません。必ず誰もが自分にしかない長所を一つは持っているはずです。それを是非生かしてみましょう。

ヨガインストラクターになるにはどうしたらいいか?

ヨガインストラクターのくせに太ってるな…と思う皆さんへ

最後に…少しこれまでの話と逸れるのですが、インストラクターが太っていることに疑問を抱いている生徒さんに向けて少しだけ。

もしかすると、この記事を読んでる方の中には自分のヨガの先生が太っていて『なんでヨガインストラクターなのに痩せてないの?』と思われている方がいるかもしれません。

そう考えるお気持ちは十二分にわかりますが、どうか『ヨガインストラクター=痩せている』という価値観に疑問を抱いて頂きたい。

というのは、インストラクターと言えども人であるからです。

人には個性があり、家系的にぽっちゃり体型の人もいます。

女性なんかでは、年齢によるホルモンバランスの変化で体型がふっくらする時期もあります。

全ての体型が理想的ではないヨガインストラクターが『不摂生の賜物』による肉体を持っているわけではありません。

そして、さらに言えば、ヨガの本質は『あるがままを否定もせず肯定もせず受け入れるもの』であるということを知っていただけたら嬉しいです。

今やダイエット効果ばかりが一人歩きしているヨガですが、本当のルーツを辿ると『比較しない』というところにたどり着きます。

何が良いとか悪いとかは凝り固まった小さな概念であり、それは無意味であるとヨガの教えは説いています。

特定のイメージを持ち、それに当てはまらないから怠惰だとか駄目だとか、劣るとかいう価値観こそが、ヨガが派生した時に乗り換えようと人々が闘ってきた人間の愚かさなのです。

この辺は一冊ヨガの教育書を読むと簡単にわかります。(↓オススメの一冊)

話が少し哲学的になってしまいましたが、、、

ごくごく狭い小国日本でヨガのビジネス戦略で作り上げられたインストラクターの理想像は、それこそがヨガの本質と真逆の行為の結果であると理解して頂ければと思い願っています。

(これは結構多くのインストラクターが感じているヨガビジネスの矛盾なはずです)

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